無所属の東村山市議会議員・佐藤まさたかです。市議としての活動、考え、こぼれ話、余談、雑感…。実感ある発信を続けていきたいと思っています。
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三多摩自治体学校 池上洋通さん記念講演

三多摩自治体学校in東大和市


三多摩自治体学校初日。多摩地区の自治体から、市民、職員、議員、研究者…130名を超える方たちが東大和市中央公民館に集まりました。
「福祉」「教育・子育て」「地方財政」「地方議会」の4つの分科会で進められ、私は「地方議会」分科会に参加し、小林憲一多摩市議・おおたけ貴恵昭島市議とともに進行のお手伝いをさせていただきました。参加された皆さま、お疲れ様でした。
助言者は多摩住民自治研究所理事長・池上洋通さん
自治体で働く職員の皆さんや自治体問題を学ぶ者にとって知らなければもぐりと言われるほどの存在。私も学生時代から社会教育、地方自治の現場で長年薫陶を受けてきた恩人でもあります。

地方議会分科会ではまず、「東村山市議会を考える市民の会」福岡美與さん、「くにたち市議会を見ていく会」那須さん、そして議会改革の先端を行く多摩市議会から遠藤めい子議員がそれぞれ現在の取り組みの報告をしてくださいました。


「東村山市議会を考える市民の会」は、改選後の昨年6月議会を傍聴された皆さんが、議会運営ルールに疑問を感じて立ち上げられたもので、多摩地区26市のルールの調査や、先月9日の「市民と議員の対話の集い」開催、全議員へのアンケート実施等、議会改革を市民の立場から進めたいと活動されています。26市の議会事務局にアンケートを取っておまとめになった一覧表は大変興味深いものです。

「くにたち市議会を見にいく会」は、2004年に市の財政難について学び始めた市民の方たちが、まちの仕組みを学ぶ会を結成。自治体における司法的役割が必要と考えて、組織的継続的に議会傍聴を行うことを決め、2006年から現在の活動を展開されています。
議会ウォッチをする市民団体は全国各地に生まれていますが、「くにたち」では、「不偏不党中立な立場・個人攻撃をしない・市政を身近に感じるために」を基本姿勢として傍聴活動を続けておられ、発行している会報「傍聴席から」編集にあたっても、個人の好みで書かないよう、記事内容については検討に検討を重ねておられるのだそうです。
とりわけ、昨春の選挙前に出された特別号「あなたが選んだ議員の通信簿」は秀逸です。特に、それまで議会に全く関心を持たなかった方たちからの反響が大きかったとのこと。議員にとっては戦々恐々ものですが、素晴らしい実践だと感じました。

多摩市議会は、小金井市議会と並んで多摩地区における議会改革のリーダー的存在。
遠藤さんからは、確かに改革を進めてきた多摩市議会だと言われ、開かれた議会だと思う。けれども、開かれればよいのでしょうか。開かれることことと、市民の役に立っていることとは違うはず。
本当は税金の使い方を決めることを市民からそれぞれに託されているのだから、議員がいろんな意見を調整して、よりよい方向を導き出すことが重要であって、そのためには議員同士が議論できる仕組みを確立することがどうしても必要だとお話がありました。
確かに、今はほぼどの議会でも、市長側から議案が提案されると、疑義(わからない点)を市側に質す「質疑」をまず行います。そして次にすぐにその議案をどう考えるのかの意見表明である「討論」を各会派が行い、直ちに賛否を決める「採決」となります。
つまり、すでに立場によって固めている結論を持ち寄って賛否を決するだけ、というのが今の議会の大勢であり、まさに「結論先にありきで議論の余地なし」で進められているのが実情なのです。
多摩市議会では、二元代表制の本来に立ち返り、この「質疑」のあとに、議会としてはいったいどう考えるのかを議論できるようにしていきたい、というのです。
大変重要な問題だと感じました。

実はこれは珍しい考えではなく、本来あるべき形のはずです。
東村山市議会においても、請願や調査特別委員会については議員同士の議論で決めて行くべきだという考えに立って進めようという流れができつつあります。
しかしそれをすべての議案についておこなうことができたら、よりよい成案に向かって様々な立場と考え方に立つ議員が知恵を持ち寄って修正・改善を重ねて議論し、結論を導き出すことができるはずです。
理想論と片づけるのは簡単ですが、東村山市議会議会運営委員会も昨年視察に出向いた北海道栗山町「議会基本条例」の「考え方」という項にはこのように書かれています。
「長と同様、議員は住民から直接選挙で選出され、正統性を同じくする「二元代表制」の一翼を担っていることは言うまでもない。
また、
国の制度と大きく異なることは与野党の関係のないことである。長に対して全ての議員は提案される案件が町民にとってどのような影響があるか。是々非々の態度で臨む、そのことを議会が暗黙の上でも確認されていなければならない。現在、栗山町議会はこのことが議員間の了解事項となっていることが改革の基本であり、基本条例制定へ全会一致で進めていける原動力となった。

約30名が参加してくださった分科会ですが、うち市民が13市から約20名、議員が多摩、府中、八王子、青梅、小金井、武蔵村山、羽村、昭島、東村山の9市から11名。政党・会派も自民、民主、生活者ネッワーク、共産、無所属と実に様々で、本当に大切な機会となりました。
与党VS野党とか、あっちかこっちかだけを言っていれば、こんなに楽なことはありません。
しかし今やそんな単純な片づけ方ではどうにもならないくらい、私たちの社会を取り巻く課題は複雑かつ困難な事例が山積しており、自治体が抱える問題も深刻です。
議会不要論、議員不要論が渦巻くのは、私たち議員が旧来の構図から出ようとせず、時代が求めている使命を果たそうとしていないことに最大の原因があると私は思います。

皆さんから出された意見もまだまだ紹介したいところですが、またもやだいぶ長い記事になってしまったのでこのあたりで一旦終えようと思います。

助言者の池上さんのお話も、分科会終了後に2時間にわたって行われた記念講演の内容を含めてまたお伝えしたいと思いますが、ここでは一言だけ。
「地方自治は、憲法に抵触しなければどのように決めてもいい、というのが憲法の考え方なのです。改革にあたっても、とらわらずに、本来どうあるべきなのか、というところから大いに自由に議論していただきたい。
いつもいつも学び合って、高まっていく、誰もが参加できる仕組みが何よりも大事です。
困難を抱える人に寄り添うような議会をどう作れるのか。
誰もの痛みを自分の痛みとする社会をどうしたら作れるのでしょうか。」


今回の学校には、東村山から何人もの方が参加されていました。
そしてそこにも来られていた皆さんたちが、今日(16日・日・午後1時~)から「どうなってるの?わが東村山市の財政」と題した3回シリーズの学習会を開催されるそうです。まさに「学び合い高まっていく仕組み」ではないでしょうか。
講師は「地方財政分科会」の助言者も務められた大和田一紘さん。
楽しくてとってもわかりやすい財政分析講座がマスコミでも話題となり引っ張りだこの大和田さんです。全国各地で、大和田さんの講座の受講生を中心に、市民による財政白書づくりが一大ブームになってきています。
お隣の東大和市でも市民による財政白書づくりが始まっている、と久しぶりにお会いした方がおっしゃっていました。
東村山発の市民財政白書が実現する日も遠くないと感じます。
日曜日の昼間に行われる講座なので、参加しやすい方もおいでかと思います。ぎりぎりの告知で恐縮ですが、ぜひ初めての方こそ参加してみられたら、と思っています。
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「東村山市議会を考える市民の会」は、改選後の昨年6月議会を傍聴された皆さんが、議会運営ルールに疑問を感じて立ち上げられたもので、多摩地区26市のルールの調査や、先月9日の「市民と議員の対話の集い」開催、全議員へのアンケート実施等、議会改革を市民の立場から進めたいと活動されています。26市の議会事務局にアンケートを取っておまとめになった一覧表は大変興味深いものです。

「くにたち市議会を見にいく会」は、2004年に市の財政難について学び始めた市民の方たちが、まちの仕組みを学ぶ会を結成。自治体における司法的役割が必要と考えて、組織的継続的に議会傍聴を行うことを決め、2006年から現在の活動を展開されています。
議会ウォッチをする市民団体は全国各地に生まれていますが、「くにたち」では、「不偏不党中立な立場・個人攻撃をしない・市政を身近に感じるために」を基本姿勢として傍聴活動を続けておられ、発行している会報「傍聴席から」編集にあたっても、個人の好みで書かないよう、記事内容については検討に検討を重ねておられるのだそうです。
とりわけ、昨春の選挙前に出された特別号「あなたが選んだ議員の通信簿」は秀逸です。特に、それまで議会に全く関心を持たなかった方たちからの反響が大きかったとのこと。議員にとっては戦々恐々ものですが、素晴らしい実践だと感じました。

多摩市議会は、小金井市議会と並んで多摩地区における議会改革のリーダー的存在。
遠藤さんからは、確かに改革を進めてきた多摩市議会だと言われ、開かれた議会だと思う。けれども、開かれればよいのでしょうか。開かれることことと、市民の役に立っていることとは違うはず。
本当は税金の使い方を決めることを市民からそれぞれに託されているのだから、議員がいろんな意見を調整して、よりよい方向を導き出すことが重要であって、そのためには議員同士が議論できる仕組みを確立することがどうしても必要だとお話がありました。
確かに、今はほぼどの議会でも、市長側から議案が提案されると、疑義(わからない点)を市側に質す「質疑」をまず行います。そして次にすぐにその議案をどう考えるのかの意見表明である「討論」を各会派が行い、直ちに賛否を決める「採決」となります。
つまり、すでに立場によって固めている結論を持ち寄って賛否を決するだけ、というのが今の議会の大勢であり、まさに「結論先にありきで議論の余地なし」で進められているのが実情なのです。
多摩市議会では、二元代表制の本来に立ち返り、この「質疑」のあとに、議会としてはいったいどう考えるのかを議論できるようにしていきたい、というのです。
大変重要な問題だと感じました。

実はこれは珍しい考えではなく、本来あるべき形のはずです。
東村山市議会においても、請願や調査特別委員会については議員同士の議論で決めて行くべきだという考えに立って進めようという流れができつつあります。
しかしそれをすべての議案についておこなうことができたら、よりよい成案に向かって様々な立場と考え方に立つ議員が知恵を持ち寄って修正・改善を重ねて議論し、結論を導き出すことができるはずです。
理想論と片づけるのは簡単ですが、東村山市議会議会運営委員会も昨年視察に出向いた北海道栗山町「議会基本条例」の「考え方」という項にはこのように書かれています。
「長と同様、議員は住民から直接選挙で選出され、正統性を同じくする「二元代表制」の一翼を担っていることは言うまでもない。
また、
国の制度と大きく異なることは与野党の関係のないことである。長に対して全ての議員は提案される案件が町民にとってどのような影響があるか。是々非々の態度で臨む、そのことを議会が暗黙の上でも確認されていなければならない。現在、栗山町議会はこのことが議員間の了解事項となっていることが改革の基本であり、基本条例制定へ全会一致で進めていける原動力となった。

約30名が参加してくださった分科会ですが、うち市民が13市から約20名、議員が多摩、府中、八王子、青梅、小金井、武蔵村山、羽村、昭島、東村山の9市から11名。政党・会派も自民、民主、生活者ネッワーク、共産、無所属と実に様々で、本当に大切な機会となりました。
与党VS野党とか、あっちかこっちかだけを言っていれば、こんなに楽なことはありません。
しかし今やそんな単純な片づけ方ではどうにもならないくらい、私たちの社会を取り巻く課題は複雑かつ困難な事例が山積しており、自治体が抱える問題も深刻です。
議会不要論、議員不要論が渦巻くのは、私たち議員が旧来の構図から出ようとせず、時代が求めている使命を果たそうとしていないことに最大の原因があると私は思います。

皆さんから出された意見もまだまだ紹介したいところですが、またもやだいぶ長い記事になってしまったのでこのあたりで一旦終えようと思います。

助言者の池上さんのお話も、分科会終了後に2時間にわたって行われた記念講演の内容を含めてまたお伝えしたいと思いますが、ここでは一言だけ。
「地方自治は、憲法に抵触しなければどのように決めてもいい、というのが憲法の考え方なのです。改革にあたっても、とらわらずに、本来どうあるべきなのか、というところから大いに自由に議論していただきたい。
いつもいつも学び合って、高まっていく、誰もが参加できる仕組みが何よりも大事です。
困難を抱える人に寄り添うような議会をどう作れるのか。
誰もの痛みを自分の痛みとする社会をどうしたら作れるのでしょうか。」


今回の学校には、東村山から何人もの方が参加されていました。
そしてそこにも来られていた皆さんたちが、今日(16日・日・午後1時~)から「どうなってるの?わが東村山市の財政」と題した3回シリーズの学習会を開催されるそうです。まさに「学び合い高まっていく仕組み」ではないでしょうか。
講師は「地方財政分科会」の助言者も務められた大和田一紘さん。
楽しくてとってもわかりやすい財政分析講座がマスコミでも話題となり引っ張りだこの大和田さんです。全国各地で、大和田さんの講座の受講生を中心に、市民による財政白書づくりが一大ブームになってきています。
お隣の東大和市でも市民による財政白書づくりが始まっている、と久しぶりにお会いした方がおっしゃっていました。
東村山発の市民財政白書が実現する日も遠くないと感じます。
日曜日の昼間に行われる講座なので、参加しやすい方もおいでかと思います。ぎりぎりの告知で恐縮ですが、ぜひ初めての方こそ参加してみられたら、と思っています。
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【2008/03/16 05:45】 | 学習会・研修会
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