無所属の東村山市議会議員・佐藤まさたかです。市議としての活動、考え、こぼれ話、余談、雑感…。実感ある発信を続けていきたいと思っています。
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昨日(29日)午後、花見客でにぎわう外濠沿いを歩いて、市ヶ谷にある法政大学の新キャンパスへ出かけました。
法政大学と咲き誇る桜

予算改革をはじめよう!市民と議員の条例づくり交流会議2008プレ企画」に参加するためです。間もなく会場に着くというところで、大塚恵美子議員とお会いしたので、ともに参加しました。
主催は、市民と議員の条例づくり交流会議法政大学ボアソナード記念現代法研究所
全国から議員と市民約200名の参加で、会場となった大教室はいっぱいとなりました。

大教室いっぱいの参加者


配布されたレジュメのトップにはこうありました。


自治体運営の柱となる予算は、どのように決定されるのか。
市民は、そのプロセスに参加できるのか。
議会は、‘予算’を審議しているか。
予算改革をはじめよう!市民の自治&議会改革は、予算から!!


まさに、私自身にとっても追い求めていきたいと考えているメインテーマです。


心を打つ 福嶋浩彦さん基調講演

第一部は、前我孫子市長の福嶋浩彦さんによる基調講演「市民自治と予算改革」。

福嶋さんのお話は一昨年夏の自治体学会in横浜へも追いかけて行って伺いましたが、その時にはまだ現役の市長さんでした。昨春、一人の人間が長く務めない方がいいと考えて3期12年で「卒業」しました、と語る福嶋さん。

議員を12年、市長を12年務めたからこそ、今回の中身もきわめて具体的・実践的はもので、さらに励まされ、確信を深める話ばかりでした。
自分への伝言のつもりで書きとめておこうと思います。


予算編成過程を市民に公開


◎私の原点は市民自治の自治の実現。市民自らが地域の理念や方向性を決め、市民自らの手で地域を創ること。地方分権の意義は、行政の権限や財源をできる限り市民に近いところへ持って来て、市民がコントロールしやすくすることだ。

◎市民が行政をコントロールする基本は選挙。もう一つは、あらゆる分野における徹底した日常的な市民参加。
特に、聖域と考えられているところにこそ、市民に介入してもらう仕組みを作ってきた。補助金改廃、職員採用、資金面、そして予算編成過程。そのことで行政の決定に市民感覚が働き、透明性も高めることができた。

◎補助金は、既得権を一旦全て排除するために、1999年に例外なく全廃し、翌年新規として公募した。それを市民を交えた委員会で議論し、交付を決定した。しかしまた必ず既得権化するので、3年経ったらまた全廃し、新規に申請するという形を確立した。
職員採用委員会にも、必ず民間の人に加わってもらうこととした(民間会社の人事担当者や病院の事務長等々)。これは、完全に縁故採用をなくすためだった。今では120%公正な採用になったと言える。
試験委員も、30年以上勤めた幹部職員だけでやっていては、役人タイプの視点しか望めない。若い職員も加えた編成に変えた。 

◎理念としては、間接民主制よりも直接民主制の方が価値が高い。常設型の住民投票条例を可能としたのには二つの理由がある。
一つは、市民は選挙においてすべてを白紙委任するわけではないので、選挙後に重大なテーマが発生し、市民の意思と首長・議会の意思が食い違っていると感じたら、1/8の市民の発議があれば市長も議会も拒めないルールとした。 
もう一つは、
 本来は直接民主制の方が価値が高いことをわかった上で、間接民主制を運営することがきわめて大切であり、民主主義の質が高まると考えたからだ。

◎二元代表制をとる地方自治体には、国のような与野党はそもそも存在しない。国のような政府・与党協議もないはずだ。
国は政府・与党VS野党だが、地方自治においては市長VS議会。
市長時代、選挙で応援してくれた議員も、何かと攻撃してくる議員も、与野党という形を全く作らずに、一切の特別扱いをせず、同じに接し続けた。

予算案の審査も、議会と首長がオープンな場で議論することが大切。


「質疑という形を借りて個々の議員が執行部に陳情を繰り返し、首長提案に賛否を表明するだけの議会」なのか、「自治体の政策や方針を議員同士が討論し、議会としての総意をまとめることのできる議会」なのか。
後者の実現には、議員同士の自由討論が不可欠。

首長提案の議案に対して、「議会の総意」として「修正」ができる議会へ(予算の場合は原案訂正も)。

◎市長時代、ほとんど予算原案がそのまま通ったことはない。
予算委員会での質疑、総括が終わった段階で行政側は席を外し、委員会として原案訂正(修正)を求める個所を協議、決定し、委員長が市長に申し入れに来る。議会と市長でキャッチボールをして受け入れられる個所は訂正した上で、合意に従って市長が再度提案をし、可決したし、受け入れ難いものは突っぱね、否決となったこともある。
修正は市長の権威にかかわるなどという考え方がおかしいのであって、我孫子では議会が市長提案をそのまま通したら議会の権威にかかわる、というくらいの意識に変わった。
否決されるというのは、提案した側としては極めて残念なことだが、議会が機能していることの証でもある。 

◎提案された議案の内容全部に賛成、反対、ということは稀で、特に予算案については「やむを得ず賛成」「やむを得ず反対」ということが多いはず。
だからこそ、「議会の総意としての修正」を実現するべきだ。
このことにより、議会の力が飛躍的に向上する。

◎首長のセミナー等では、
 「議員の言うことは聞かないように。議会の意思は尊重しましょう。」 と常々言っている。
市長と議会は、水面下ではなく、市民に見えるところで議論をしなくてはならない。
市長の提案に自分の意向を入れ込めることが議員としての力量だと勘違いしている議員が多い。

個々の問題に手を突っ込んで影響力を示すのではなく、議会としての力量を高めることに力を尽くすべきだ。

◎首長と議会はそれぞれに市民に対する説明責任を負っている。市民参加の責務も同様。
議会として市民の意見を聴くべきだし、説明責任を果たすべき。

◎基本は市民が変わること。意見や利害が違う市民同士が、話し合い、合意を作り出す力をつけることが大切だ。
議会と闘ってきた12年間だったが、ある意味、市民とも闘ってきた。次から次へと行政にもたれかかってくる市民に対して、自分でやりなさいと言い続けてきた。

◎行政は、市民同士の対話をコーディネートする力が必要な時代になっている。それは研修で身に付くものではなく、市民とともに進めるまちづくりの現場の中で、何度も失敗し、混乱しながら力をつけていくしかない。

◎市長時代、市民の間で一番もめている問題の、一番もめている時にこそ、自ら出向くようにしていた。
市民参加を豊かにしたいと言うならば、市長も議会も覚悟を決めて力をつけないといけない。

「行政と議会は車の両輪」という考え方は違う。
議会は時にブレーキであり、ハンドルであるべきだ。


◎近年、首長によってドラスティックな改革が実現してきた面がある。しかし、本当に豊かな自治、本物の自治とは、議会が変わることによって実現されると考えている。



第二部は、「予算委員会で予算案を本格的に審議するために」と題したパネルディスカッション。

パネルディスカッション


事例報告を次の方々が行い、会場とのやり取りを行った上で、福嶋さんと法政大学法学部教授・廣瀬克哉さんがコメントをし、締めくくりとなりました。

和光市市議会議員・松本たけひろさん「和光市の事例と予算編成過程の公開」
八千代市議会議員・秋葉就一さん「修正・否決が可能な審議・採決になっているか」
所沢市議会議員・桑畠健也さん「予算の仕組みが変わらなければ、地方議会は変われない」
小金井市議会議員・小山美香さん「議会で予算への意思表示をどうするか」
政治・知りたい、確かめ隊(小平市)・森野やよいさん「市民から見た予算委員会」
恵庭市議会議員・林嘉男さん「執行側から見た予算議会&予算審議ポイント」


時間が延長されてもまだ足りない、という感じでしたが、今回は夏に予定されている交流会議(7月26日・27日)のプレ企画ということでひとまず終了。

法政大学ボアソナードタワー25階から臨む飯田橋方面


その後、「市民と議員の条例づくり交流会議」の正式な設立総会が開かれ、私も会員となって参加をしました。
今回お声掛けくださったのは、武蔵野市議会議員の川名ゆうじさん
数年前に三多摩学童保育連絡協議会で知り合い、その後時を同じくしてそれぞれ自治体議員となって5年。子どもと働く親たちのことを中心にすえてスタートした同志として、私にとって大変心強く、尊敬する存在なのですが、会議の世話人と総合司会を務めておられる姿にいい刺激をもらって帰ってきました。
東村山にだけこもっているとただでさえ近視眼的になりがちな上、ここのところ本来とは違うところでエネルギーを使わざるを得ないことが続いていましたので、視野を広げ、意識を高めてくれる場へお誘いいただいたことに心より感謝です。

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心を打つ 福嶋浩彦さん基調講演

第一部は、前我孫子市長の福嶋浩彦さんによる基調講演「市民自治と予算改革」。

福嶋さんのお話は一昨年夏の自治体学会in横浜へも追いかけて行って伺いましたが、その時にはまだ現役の市長さんでした。昨春、一人の人間が長く務めない方がいいと考えて3期12年で「卒業」しました、と語る福嶋さん。

議員を12年、市長を12年務めたからこそ、今回の中身もきわめて具体的・実践的はもので、さらに励まされ、確信を深める話ばかりでした。
自分への伝言のつもりで書きとめておこうと思います。


予算編成過程を市民に公開


◎私の原点は市民自治の自治の実現。市民自らが地域の理念や方向性を決め、市民自らの手で地域を創ること。地方分権の意義は、行政の権限や財源をできる限り市民に近いところへ持って来て、市民がコントロールしやすくすることだ。

◎市民が行政をコントロールする基本は選挙。もう一つは、あらゆる分野における徹底した日常的な市民参加。
特に、聖域と考えられているところにこそ、市民に介入してもらう仕組みを作ってきた。補助金改廃、職員採用、資金面、そして予算編成過程。そのことで行政の決定に市民感覚が働き、透明性も高めることができた。

◎補助金は、既得権を一旦全て排除するために、1999年に例外なく全廃し、翌年新規として公募した。それを市民を交えた委員会で議論し、交付を決定した。しかしまた必ず既得権化するので、3年経ったらまた全廃し、新規に申請するという形を確立した。
職員採用委員会にも、必ず民間の人に加わってもらうこととした(民間会社の人事担当者や病院の事務長等々)。これは、完全に縁故採用をなくすためだった。今では120%公正な採用になったと言える。
試験委員も、30年以上勤めた幹部職員だけでやっていては、役人タイプの視点しか望めない。若い職員も加えた編成に変えた。 

◎理念としては、間接民主制よりも直接民主制の方が価値が高い。常設型の住民投票条例を可能としたのには二つの理由がある。
一つは、市民は選挙においてすべてを白紙委任するわけではないので、選挙後に重大なテーマが発生し、市民の意思と首長・議会の意思が食い違っていると感じたら、1/8の市民の発議があれば市長も議会も拒めないルールとした。 
もう一つは、
 本来は直接民主制の方が価値が高いことをわかった上で、間接民主制を運営することがきわめて大切であり、民主主義の質が高まると考えたからだ。

◎二元代表制をとる地方自治体には、国のような与野党はそもそも存在しない。国のような政府・与党協議もないはずだ。
国は政府・与党VS野党だが、地方自治においては市長VS議会。
市長時代、選挙で応援してくれた議員も、何かと攻撃してくる議員も、与野党という形を全く作らずに、一切の特別扱いをせず、同じに接し続けた。

予算案の審査も、議会と首長がオープンな場で議論することが大切。


「質疑という形を借りて個々の議員が執行部に陳情を繰り返し、首長提案に賛否を表明するだけの議会」なのか、「自治体の政策や方針を議員同士が討論し、議会としての総意をまとめることのできる議会」なのか。
後者の実現には、議員同士の自由討論が不可欠。

首長提案の議案に対して、「議会の総意」として「修正」ができる議会へ(予算の場合は原案訂正も)。

◎市長時代、ほとんど予算原案がそのまま通ったことはない。
予算委員会での質疑、総括が終わった段階で行政側は席を外し、委員会として原案訂正(修正)を求める個所を協議、決定し、委員長が市長に申し入れに来る。議会と市長でキャッチボールをして受け入れられる個所は訂正した上で、合意に従って市長が再度提案をし、可決したし、受け入れ難いものは突っぱね、否決となったこともある。
修正は市長の権威にかかわるなどという考え方がおかしいのであって、我孫子では議会が市長提案をそのまま通したら議会の権威にかかわる、というくらいの意識に変わった。
否決されるというのは、提案した側としては極めて残念なことだが、議会が機能していることの証でもある。 

◎提案された議案の内容全部に賛成、反対、ということは稀で、特に予算案については「やむを得ず賛成」「やむを得ず反対」ということが多いはず。
だからこそ、「議会の総意としての修正」を実現するべきだ。
このことにより、議会の力が飛躍的に向上する。

◎首長のセミナー等では、
 「議員の言うことは聞かないように。議会の意思は尊重しましょう。」 と常々言っている。
市長と議会は、水面下ではなく、市民に見えるところで議論をしなくてはならない。
市長の提案に自分の意向を入れ込めることが議員としての力量だと勘違いしている議員が多い。

個々の問題に手を突っ込んで影響力を示すのではなく、議会としての力量を高めることに力を尽くすべきだ。

◎首長と議会はそれぞれに市民に対する説明責任を負っている。市民参加の責務も同様。
議会として市民の意見を聴くべきだし、説明責任を果たすべき。

◎基本は市民が変わること。意見や利害が違う市民同士が、話し合い、合意を作り出す力をつけることが大切だ。
議会と闘ってきた12年間だったが、ある意味、市民とも闘ってきた。次から次へと行政にもたれかかってくる市民に対して、自分でやりなさいと言い続けてきた。

◎行政は、市民同士の対話をコーディネートする力が必要な時代になっている。それは研修で身に付くものではなく、市民とともに進めるまちづくりの現場の中で、何度も失敗し、混乱しながら力をつけていくしかない。

◎市長時代、市民の間で一番もめている問題の、一番もめている時にこそ、自ら出向くようにしていた。
市民参加を豊かにしたいと言うならば、市長も議会も覚悟を決めて力をつけないといけない。

「行政と議会は車の両輪」という考え方は違う。
議会は時にブレーキであり、ハンドルであるべきだ。


◎近年、首長によってドラスティックな改革が実現してきた面がある。しかし、本当に豊かな自治、本物の自治とは、議会が変わることによって実現されると考えている。



第二部は、「予算委員会で予算案を本格的に審議するために」と題したパネルディスカッション。

パネルディスカッション


事例報告を次の方々が行い、会場とのやり取りを行った上で、福嶋さんと法政大学法学部教授・廣瀬克哉さんがコメントをし、締めくくりとなりました。

和光市市議会議員・松本たけひろさん「和光市の事例と予算編成過程の公開」
八千代市議会議員・秋葉就一さん「修正・否決が可能な審議・採決になっているか」
所沢市議会議員・桑畠健也さん「予算の仕組みが変わらなければ、地方議会は変われない」
小金井市議会議員・小山美香さん「議会で予算への意思表示をどうするか」
政治・知りたい、確かめ隊(小平市)・森野やよいさん「市民から見た予算委員会」
恵庭市議会議員・林嘉男さん「執行側から見た予算議会&予算審議ポイント」


時間が延長されてもまだ足りない、という感じでしたが、今回は夏に予定されている交流会議(7月26日・27日)のプレ企画ということでひとまず終了。

法政大学ボアソナードタワー25階から臨む飯田橋方面


その後、「市民と議員の条例づくり交流会議」の正式な設立総会が開かれ、私も会員となって参加をしました。
今回お声掛けくださったのは、武蔵野市議会議員の川名ゆうじさん
数年前に三多摩学童保育連絡協議会で知り合い、その後時を同じくしてそれぞれ自治体議員となって5年。子どもと働く親たちのことを中心にすえてスタートした同志として、私にとって大変心強く、尊敬する存在なのですが、会議の世話人と総合司会を務めておられる姿にいい刺激をもらって帰ってきました。
東村山にだけこもっているとただでさえ近視眼的になりがちな上、ここのところ本来とは違うところでエネルギーを使わざるを得ないことが続いていましたので、視野を広げ、意識を高めてくれる場へお誘いいただいたことに心より感謝です。

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【2008/03/30 23:58】 | 変えよう!議会
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4月1日付の更新は、「当選無効裁判」のところの「佐藤まさたか」という文字を小さくしただけのようですね(トップページ)。何がしたいのでしょうか。 矢野・朝木両「市議」がどうでもいい「更新」を繰り広げている間に、佐藤市議が「与党入り!」という矢野・朝木両「市
2008/03/31(Mon) 21:19:47 |  3羽の雀の日記
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