無所属の東村山市議会議員・佐藤まさたかです。市議としての活動、考え、こぼれ話、余談、雑感…。実感ある発信を続けていきたいと思っています。
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2日目に訪ねた岡山市では、16年度から国が本腰を入れて導入をすすめている「コミュニティスクール」の実践を伺いました。

文部科学省の謳い文句には「保護者や地域の人たちが学校運営に参画することで地域に開かれた学校づくりを」とありますのでおよそ異論はないはずなのに、合議制の学校運営協議会には人事面や予算面にも一定の権限を与え…とあることで、学校側が必要以上に警戒感を持ったり、外部からの評価を意識し過ぎる学校運営に走る傾向が見られたりと、必ずしも現実にはうまく機能していないケースも少なくないと聞いていました。
都内でも三鷹市や八王子市などで取り組まれているのですが、全国でいち早く取り組まれた岡山市だからこそ見えてきている成果や課題があるのではないか、という視点で私は視察に臨みました。
説明にあたってくださったのは教育委員会指導課の植田課長代理。
岡山市内でも最も早く取り組まれた「岡輝(こうき)中学校区」の事例を中心に具体的なお話を交えてしてくださいましたが…まずその熱い姿勢に感服しました。それもそのはず。岡輝中学校の教頭先生として、「地域協働学校」実践の先頭に立たれていた方だったのです。今は教育委員会の立場で宣伝マンに徹しているとのこと。

岡山市版コミュニティスクール「地域協働学校」の最大の特徴は、取り組みの単位が単独校ではなく、中学校区であることです。
岡輝中学校区の場合、岡輝中学校のほかに、学区内の小学校、幼稚園、そして福祉所管であるところの保育園もすべて入った大きなテーブルとなっています。つまり、0歳から15歳までの育ちを、地域の子育て・教育に関わるみんなで支え合おうというのです。

取り組みが始まったきっかけは「荒れる中学校」だったのだそうです。先生方は中学校の中で次々と起きる問題を抱え込み、孤軍奮闘&四苦八苦の毎日。
しかし目を転じてみれば、荒れる原因となるような子は、小学校やもっと小さい頃から居場所らしい居場所がなく、自分に自信が持てず、大人に対する不信感ばかりを増幅させてきたケースが多く、小学校や幼稚園、保育園と日常的に連携をとることに踏み切ったのだそうです。
それまでは、課題を抱える子どもをあちこちの段階で「落としこぼしていたのです」とおっしゃっていました。

勉強のわからない子は別にさらに教える場を設けるなど、小さい頃から一人ひとりに丁寧に光を当てることを徹底した結果、子ども達は大人、教員を信頼するように変わっていったと言います。小学校で安心感を得た子ども達は、中学校でのびのびと育ちます。根気強い取り組みの結果、岡輝中学校は全く別の学校のように様変わりしたのだそうです。

0歳から15歳までの15年間の出口にあたる中学校で最も顕著に成果が現れる一方、現在の最大の課題は保育園にあるとのことでした。
しかしそれも、小中学校の教職員との連携・協力もおおいに図りながら、保育園保護者の勉強の場や交流から学べる場を用意したりという取り組みが続いているようです。
学区内では、保育実習、職場体験などを通じて子ども同士の交流も盛んですし、学校や園の垣根を越えて職員合同研修を重ねるほか、互いの教育内容を普段から見せ合い、悩んだら遠慮なく出かけていくし、気軽に電話もする関係が出来上がっていると言います。一堂に会する飲み会はいつも100名を越えます、これも大事なんですよ、と植田先生。

曰く、「地域協働学校は、みんなが楽になる基本ソフト(OS)・文化のようなものです。15年間の育ちを一貫してサポートするシステムなのです。」
様々な課題を抱え先行きが不透明な学校運営の中、この地域協働学校から得られるものは、お金でも教員の増員でもなく、「安心感」だと言います。

植田先生は最後に、地域協働学校を県内の瀬戸大橋にたとえられました。
「瀬戸大橋はいくつもの島々を結んでいる複数の橋からできていて、それぞれ名前があります。けれど、個々別々に考えている人はいません。全体を瀬戸大橋といい、それぞれの橋は次の島へ上手に安全に人を送るためのものです。15年間を一本の橋のように考えてみんなで支えて行こうということです。」

東村山市でも現在、市内を7つのエリアに分け、子育て支援策を展開する「レインボープラン」が進行中です。秋津・青葉地区では円卓会議が重ねられ、地区内の子育て機関や保護者が同じテーブルで顔をあわせ、イベントなども合同で開催しています。
7つのエリアは、まさしく7つの中学校区が前提になっています。

しかし現在のところ、学校現場との連携は手付かずのままです。
教育委員会所管である小中学校までそのテーブルを広げていくことがどうしても不可欠だと常々感じています。
実際、小学校と学童クラブでさえ、一人の同じ子どもが通っているのに殆ど連携がとられていないばかりか、職員同士互いにその内容さえ理解できていないという面があります。

いかにしてより丸くより大きなテーブルにしていくのか。
国が描いたコミュニティスクール像とはずいぶん異なるがゆえに魅力的な、岡山市の腰の据わった実践に、いくつもの宿題とヒントをいただいて帰って来ることができました。
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説明にあたってくださったのは教育委員会指導課の植田課長代理。
岡山市内でも最も早く取り組まれた「岡輝(こうき)中学校区」の事例を中心に具体的なお話を交えてしてくださいましたが…まずその熱い姿勢に感服しました。それもそのはず。岡輝中学校の教頭先生として、「地域協働学校」実践の先頭に立たれていた方だったのです。今は教育委員会の立場で宣伝マンに徹しているとのこと。

岡山市版コミュニティスクール「地域協働学校」の最大の特徴は、取り組みの単位が単独校ではなく、中学校区であることです。
岡輝中学校区の場合、岡輝中学校のほかに、学区内の小学校、幼稚園、そして福祉所管であるところの保育園もすべて入った大きなテーブルとなっています。つまり、0歳から15歳までの育ちを、地域の子育て・教育に関わるみんなで支え合おうというのです。

取り組みが始まったきっかけは「荒れる中学校」だったのだそうです。先生方は中学校の中で次々と起きる問題を抱え込み、孤軍奮闘&四苦八苦の毎日。
しかし目を転じてみれば、荒れる原因となるような子は、小学校やもっと小さい頃から居場所らしい居場所がなく、自分に自信が持てず、大人に対する不信感ばかりを増幅させてきたケースが多く、小学校や幼稚園、保育園と日常的に連携をとることに踏み切ったのだそうです。
それまでは、課題を抱える子どもをあちこちの段階で「落としこぼしていたのです」とおっしゃっていました。

勉強のわからない子は別にさらに教える場を設けるなど、小さい頃から一人ひとりに丁寧に光を当てることを徹底した結果、子ども達は大人、教員を信頼するように変わっていったと言います。小学校で安心感を得た子ども達は、中学校でのびのびと育ちます。根気強い取り組みの結果、岡輝中学校は全く別の学校のように様変わりしたのだそうです。

0歳から15歳までの15年間の出口にあたる中学校で最も顕著に成果が現れる一方、現在の最大の課題は保育園にあるとのことでした。
しかしそれも、小中学校の教職員との連携・協力もおおいに図りながら、保育園保護者の勉強の場や交流から学べる場を用意したりという取り組みが続いているようです。
学区内では、保育実習、職場体験などを通じて子ども同士の交流も盛んですし、学校や園の垣根を越えて職員合同研修を重ねるほか、互いの教育内容を普段から見せ合い、悩んだら遠慮なく出かけていくし、気軽に電話もする関係が出来上がっていると言います。一堂に会する飲み会はいつも100名を越えます、これも大事なんですよ、と植田先生。

曰く、「地域協働学校は、みんなが楽になる基本ソフト(OS)・文化のようなものです。15年間の育ちを一貫してサポートするシステムなのです。」
様々な課題を抱え先行きが不透明な学校運営の中、この地域協働学校から得られるものは、お金でも教員の増員でもなく、「安心感」だと言います。

植田先生は最後に、地域協働学校を県内の瀬戸大橋にたとえられました。
「瀬戸大橋はいくつもの島々を結んでいる複数の橋からできていて、それぞれ名前があります。けれど、個々別々に考えている人はいません。全体を瀬戸大橋といい、それぞれの橋は次の島へ上手に安全に人を送るためのものです。15年間を一本の橋のように考えてみんなで支えて行こうということです。」

東村山市でも現在、市内を7つのエリアに分け、子育て支援策を展開する「レインボープラン」が進行中です。秋津・青葉地区では円卓会議が重ねられ、地区内の子育て機関や保護者が同じテーブルで顔をあわせ、イベントなども合同で開催しています。
7つのエリアは、まさしく7つの中学校区が前提になっています。

しかし現在のところ、学校現場との連携は手付かずのままです。
教育委員会所管である小中学校までそのテーブルを広げていくことがどうしても不可欠だと常々感じています。
実際、小学校と学童クラブでさえ、一人の同じ子どもが通っているのに殆ど連携がとられていないばかりか、職員同士互いにその内容さえ理解できていないという面があります。

いかにしてより丸くより大きなテーブルにしていくのか。
国が描いたコミュニティスクール像とはずいぶん異なるがゆえに魅力的な、岡山市の腰の据わった実践に、いくつもの宿題とヒントをいただいて帰って来ることができました。
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【2007/11/07 23:55】 | 未分類
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