無所属の東村山市議会議員・佐藤まさたかです。市議としての活動、考え、こぼれ話、余談、雑感…。実感ある発信を続けていきたいと思っています。
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 現市政が職員の大量定年退職への対応策として「退職手当債」を発行したのが2年前の春。

 市長は「苦渋の選択」と繰り返し、諸手を挙げて賛成した会派は一つもなかったと記憶しています。


 今春の市長選、市議選を前に、この「退職手当債」を争点にしようとする宣伝が増えてきました。

 まず、市長選に出馬表明をした折笠広樹氏。
 7日の記者会見の中で「退職手当債を廃止する」と述べたと新聞が報じ、同氏のHP内でも「退職手当債を含め任期中は負担を将来に強いるような借金はしません。さらに現在の残債の減額に努めます」とおっしゃっています。

 負担を将来に強いるような借金ではない借金とはどういう借金なのか?はともかく、主題は、どうして退職債発行という事態になったのか?という点に尽きます。

 退職債発行時には議会でも多くの質疑、議論が交わされましたが、一番端的にわかると私が感じるやり取りをピックアップしてみました。
 平成21年3月16日、予算特別委員会で大塚議員の質疑に応える渡部市長と、それを受けての大塚議員の発言です。

△渡部市長
 御指摘のとおり、過去を振り返って長期的に財政運営を見ますと、当市で一番、基金、特目基金を含めて、基金残高があったのは平成6年度で、このときは90億円ございました。退職手当基金も、この時点ではまだ12億円、財政調整基金も13億円、それから、先ほど話題が出ました公共施設整備基金が35億円程度あったということで、いわゆるバブル時代のさまざまな増収分というのが、この時点では相当基金に積み上がっていたと記憶いたしております。
 当時の議会の議論では、こんなにため込まないでもっと使えという議論も随分あったと記憶いたしておりますが、長期的には、やはりこの基金を大切にしながら、この間、財政運営をしてきたと考えております。

 先ほど、財政課長が答弁させていただいたように、当市にとっての第1次の退職者のピークでありました平成14、15、16の3カ年で約17億円、退職手当基金を使ってしまったわけでございます。本来であれば、使ったのと同程度を積めればよかったわけですけれども、長期的な視点で言いますと、当市の場合、やはり経常的な収入が伸びない、特に市税が伸びなくて、三位一体改革前の話で言えば、平成9年度をピークとして、あとはずっと市税収入が下がる一方であったという事実がございます。
 逆に、歳出の部分で言いますと、毎年のように扶助費、あるいは国保への繰出金等々を含めて、一般的な歳出では、毎年二、三億円ずつ増加していったという経過がございまして、ずっと平成8年以来、前から申し上げているように、歳入と歳出のプライマリーバランスが崩れつつあって、その穴埋めをずっと財政調整基金等でやってきたというのが実態ではないかと思っております。

 退職手当につきましては、先ほど申し上げたように、13、14、15、16ぐらいで大分使ってしまって、本来であれば17、18、19ぐらいでまた積めればよかったわけですけれども、やはり三位一体改革の影響がここにも非常に大きく作用しておりまして、経常的な収入ベースで大体、これまで説明申し上げているように、15億四、五千万円足りない状態になっておりまして、退職手当に積むとなれば、例えば、1億円、2億円、その年、積み上げるとすれば、さらにどこかの経常的な事業を削って積まなければ積み上げができないというのが、ここ数年の実態ではないかと考えているところでございます。

 今後につきましては、先ほど所管課長からも申し上げましたけれども、何とか現状の退職債が発行できる期間について、一応25年ということを目標に、その間は退職債に依存はするものの、その次のピークに照準を合わせて、できるだけ毎年、単年度の収支についても黒字にするべく最大限努力をして、余剰金については、でき得る限り財政調整基金ないし退職手当基金に積み上げて、御指摘のとおりの平成25年度以降の対応に資するために、今後も毎年努力をしていきたいと考えているところでございます。


○大塚委員
 今、市長が、17年から19年に、基金を積めればよかったんだとおっしゃっています。では、この時期に一体何があったのか、何が起きたのかということを、私は考えないわけにいかないと思います。やはり投資的な経費をどこにかけてきたのか、この時期にすごく合致してきますので、それは、見て見ぬふりは私はできないと思っています。この先は補正予算でやりたいと思うので、きょうはここまでにします。


 大塚議員が言いたかったことはもちろん、退職手当への用意を優先しなければならなかった時に、多くの冷静な市民の声を無視して「市の財政力アップの起爆剤になる」と西口再開発事業へ猛進した前の市政のあり方だったはずです。
 結果として、経済活性化になど全くつながっていない西口再開発。
 そのほかにも、不要不急とはとても思えないハコモノを退任間際に造り逃げのようにしていった前市政。

 当事者たちはみな表舞台から去り、誰一人として責任を取ることはありません。


 また薄井議員は、この時の予算委員会最終日に討論の中でこう述べています。

 退職者がふえ、その退職金が今後大きな財政負担になっていくことはわかっていたはずです。
 平成17年に緊急財政対策実施計画が策定されましたが、この時点で給与構造改革が行われていたら、少なくとも、平成21年度予算での退職手当債の発行はなかったかもしれません。


 この緊急対策については、もっと踏み込んだ内容にすべきという指摘を私も含め何人かの議員が行いましたが、当時の市長は本質的な問題には踏み込まず、名ばかりの対策に終始しました。
 結果として手当てが遅れ、傷口はさらに広がることになりました。


 ちなみに、最新の政治ビラ「東村山市民新聞」1面トップで「退職金も払えず、全都で東村山だけ借金する無能、に加え!」などと鬼の首を取ったように退職手当債発行を批判している矢野議員は、この時の委員会でこの問題については、次のような素っ気無いやりとりしかしていません。まあその程度の問題意識だったということでしょう。

○矢野委員
 退職手当債の問題ですが、起債する際に、職員ではなくて、市民になお強化される負担の内容を、具体的に明らかにしていただきたい。


△清遠人事課長
 市民に強化される負担の内容ということでございますけれども、人件費につきましては、まず、退職手当債の償還財源ということから考えております。職員の減員によって生み出される人件費の削減額を充てるということが大前提になっております。
 当然に市民サービスの低下とかといったものが生じることのないように、これも当たり前の話だと思っています。ですから、具体的には、人件費の削減という部分に関しましては、所要の計算式がございます。例えば、前年度の平均給与に普通会計で従業する職員数を乗じて、さらにその額の10年分を算出して得られる額があります。これに、当該年度に発行する退職手当債の元利償還額を上回ることが基本となるといったことを言われているんです、条件としては。
 ですから、私どもとしては、行財政改革大綱後期実施計画とかといったものに掲げられております職員定数の適正化、給与制度の適正化とかといったものから、将来的な、その世代に負担を送るようなことがないようにすることが我々の使命だと認識しております。


○矢野委員
 地域手当等、国基準に合わせなさいということになっていると思うんですが、国保も含めて、市民に、国基準というか、国が言っているとおりしなさいということで、合わせるものがあるんじゃないですか。


△小林財政課長
 退手債の発行の許可基準といたしましては、職員の地域手当の国基準準拠というものはございますが、それ以外の部分についてはございません。


○矢野委員
 ないということですから、出てこないようにしてもらいたいと思いますね。




 この時、私は予算案に賛成をしました。
 その際の討論で、退職手当債を含め、冒頭でこう述べさせてもらいました。


○佐藤委員
 賛成の立場から討論に参加いたします。
 まず、職員の皆さんが今回の給与構造改革を受け入れたことに、敬意を表したいと思います。
 退職手当債発行は、人件費削減による効果額の枠内に限られ、市民サービスの低下を避けるという意味からも現時点ではやむを得ないと判断いたしますが、後年度の発行額圧縮へ向けた努力を求めます。
 2年前、西口再開発に関する住民投票を求めた1万8,000余りの声の多くは、役所の基本姿勢、それまでの体質に対する根強い市民の不信感のあらわれでありました。今般の市民会議ワークショップに72名もの多様な皆さんが手を上げてくださったのは、自分たちのまちのことは自分たちで考え、決めていきたいという意思のあらわれであり、対話の中から互いの立場や考え方の違いを理解し合い、合意点を見出していくまちに変えていきたいという、切なる思いであると感じます。
 不信感を1つ1つ払拭し、市民の信頼を勝ち取っていく道のりは決して平坦ではありませんが、市民とともに役所が変わるための極めて大事な局面にあります。
 20年度予算審査の際、私は職員が若いうちから、積極的に市民の前に出で行くようどんどん仕掛けてほしい。第4次総合計画づくりをどれだけ開かれたものにできるのかが、渡部市政の帰趨を決すると申し上げました。その方向へ踏み出されたことを実感するとともに、手を上げた市民や若手中堅職員の意欲をそぐことのないよう、一層の推進を改めて求めます。
 給与改革による痛みや、次々と変革を求められる大変さはあると思いますが、若手から中堅、ベテランまで、全庁挙げて市長を先頭に頑張っていただきたい。開かれた合意形成、政策形成を進める自治体に変えるために、このチャンス、この流れを生かさなければ、次はもうない、そういう認識で行政運営に当っていただきたいと思います。(後略)

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△渡部市長
 御指摘のとおり、過去を振り返って長期的に財政運営を見ますと、当市で一番、基金、特目基金を含めて、基金残高があったのは平成6年度で、このときは90億円ございました。退職手当基金も、この時点ではまだ12億円、財政調整基金も13億円、それから、先ほど話題が出ました公共施設整備基金が35億円程度あったということで、いわゆるバブル時代のさまざまな増収分というのが、この時点では相当基金に積み上がっていたと記憶いたしております。
 当時の議会の議論では、こんなにため込まないでもっと使えという議論も随分あったと記憶いたしておりますが、長期的には、やはりこの基金を大切にしながら、この間、財政運営をしてきたと考えております。

 先ほど、財政課長が答弁させていただいたように、当市にとっての第1次の退職者のピークでありました平成14、15、16の3カ年で約17億円、退職手当基金を使ってしまったわけでございます。本来であれば、使ったのと同程度を積めればよかったわけですけれども、長期的な視点で言いますと、当市の場合、やはり経常的な収入が伸びない、特に市税が伸びなくて、三位一体改革前の話で言えば、平成9年度をピークとして、あとはずっと市税収入が下がる一方であったという事実がございます。
 逆に、歳出の部分で言いますと、毎年のように扶助費、あるいは国保への繰出金等々を含めて、一般的な歳出では、毎年二、三億円ずつ増加していったという経過がございまして、ずっと平成8年以来、前から申し上げているように、歳入と歳出のプライマリーバランスが崩れつつあって、その穴埋めをずっと財政調整基金等でやってきたというのが実態ではないかと思っております。

 退職手当につきましては、先ほど申し上げたように、13、14、15、16ぐらいで大分使ってしまって、本来であれば17、18、19ぐらいでまた積めればよかったわけですけれども、やはり三位一体改革の影響がここにも非常に大きく作用しておりまして、経常的な収入ベースで大体、これまで説明申し上げているように、15億四、五千万円足りない状態になっておりまして、退職手当に積むとなれば、例えば、1億円、2億円、その年、積み上げるとすれば、さらにどこかの経常的な事業を削って積まなければ積み上げができないというのが、ここ数年の実態ではないかと考えているところでございます。

 今後につきましては、先ほど所管課長からも申し上げましたけれども、何とか現状の退職債が発行できる期間について、一応25年ということを目標に、その間は退職債に依存はするものの、その次のピークに照準を合わせて、できるだけ毎年、単年度の収支についても黒字にするべく最大限努力をして、余剰金については、でき得る限り財政調整基金ないし退職手当基金に積み上げて、御指摘のとおりの平成25年度以降の対応に資するために、今後も毎年努力をしていきたいと考えているところでございます。


○大塚委員
 今、市長が、17年から19年に、基金を積めればよかったんだとおっしゃっています。では、この時期に一体何があったのか、何が起きたのかということを、私は考えないわけにいかないと思います。やはり投資的な経費をどこにかけてきたのか、この時期にすごく合致してきますので、それは、見て見ぬふりは私はできないと思っています。この先は補正予算でやりたいと思うので、きょうはここまでにします。


 大塚議員が言いたかったことはもちろん、退職手当への用意を優先しなければならなかった時に、多くの冷静な市民の声を無視して「市の財政力アップの起爆剤になる」と西口再開発事業へ猛進した前の市政のあり方だったはずです。
 結果として、経済活性化になど全くつながっていない西口再開発。
 そのほかにも、不要不急とはとても思えないハコモノを退任間際に造り逃げのようにしていった前市政。

 当事者たちはみな表舞台から去り、誰一人として責任を取ることはありません。


 また薄井議員は、この時の予算委員会最終日に討論の中でこう述べています。

 退職者がふえ、その退職金が今後大きな財政負担になっていくことはわかっていたはずです。
 平成17年に緊急財政対策実施計画が策定されましたが、この時点で給与構造改革が行われていたら、少なくとも、平成21年度予算での退職手当債の発行はなかったかもしれません。


 この緊急対策については、もっと踏み込んだ内容にすべきという指摘を私も含め何人かの議員が行いましたが、当時の市長は本質的な問題には踏み込まず、名ばかりの対策に終始しました。
 結果として手当てが遅れ、傷口はさらに広がることになりました。


 ちなみに、最新の政治ビラ「東村山市民新聞」1面トップで「退職金も払えず、全都で東村山だけ借金する無能、に加え!」などと鬼の首を取ったように退職手当債発行を批判している矢野議員は、この時の委員会でこの問題については、次のような素っ気無いやりとりしかしていません。まあその程度の問題意識だったということでしょう。

○矢野委員
 退職手当債の問題ですが、起債する際に、職員ではなくて、市民になお強化される負担の内容を、具体的に明らかにしていただきたい。


△清遠人事課長
 市民に強化される負担の内容ということでございますけれども、人件費につきましては、まず、退職手当債の償還財源ということから考えております。職員の減員によって生み出される人件費の削減額を充てるということが大前提になっております。
 当然に市民サービスの低下とかといったものが生じることのないように、これも当たり前の話だと思っています。ですから、具体的には、人件費の削減という部分に関しましては、所要の計算式がございます。例えば、前年度の平均給与に普通会計で従業する職員数を乗じて、さらにその額の10年分を算出して得られる額があります。これに、当該年度に発行する退職手当債の元利償還額を上回ることが基本となるといったことを言われているんです、条件としては。
 ですから、私どもとしては、行財政改革大綱後期実施計画とかといったものに掲げられております職員定数の適正化、給与制度の適正化とかといったものから、将来的な、その世代に負担を送るようなことがないようにすることが我々の使命だと認識しております。


○矢野委員
 地域手当等、国基準に合わせなさいということになっていると思うんですが、国保も含めて、市民に、国基準というか、国が言っているとおりしなさいということで、合わせるものがあるんじゃないですか。


△小林財政課長
 退手債の発行の許可基準といたしましては、職員の地域手当の国基準準拠というものはございますが、それ以外の部分についてはございません。


○矢野委員
 ないということですから、出てこないようにしてもらいたいと思いますね。




 この時、私は予算案に賛成をしました。
 その際の討論で、退職手当債を含め、冒頭でこう述べさせてもらいました。


○佐藤委員
 賛成の立場から討論に参加いたします。
 まず、職員の皆さんが今回の給与構造改革を受け入れたことに、敬意を表したいと思います。
 退職手当債発行は、人件費削減による効果額の枠内に限られ、市民サービスの低下を避けるという意味からも現時点ではやむを得ないと判断いたしますが、後年度の発行額圧縮へ向けた努力を求めます。
 2年前、西口再開発に関する住民投票を求めた1万8,000余りの声の多くは、役所の基本姿勢、それまでの体質に対する根強い市民の不信感のあらわれでありました。今般の市民会議ワークショップに72名もの多様な皆さんが手を上げてくださったのは、自分たちのまちのことは自分たちで考え、決めていきたいという意思のあらわれであり、対話の中から互いの立場や考え方の違いを理解し合い、合意点を見出していくまちに変えていきたいという、切なる思いであると感じます。
 不信感を1つ1つ払拭し、市民の信頼を勝ち取っていく道のりは決して平坦ではありませんが、市民とともに役所が変わるための極めて大事な局面にあります。
 20年度予算審査の際、私は職員が若いうちから、積極的に市民の前に出で行くようどんどん仕掛けてほしい。第4次総合計画づくりをどれだけ開かれたものにできるのかが、渡部市政の帰趨を決すると申し上げました。その方向へ踏み出されたことを実感するとともに、手を上げた市民や若手中堅職員の意欲をそぐことのないよう、一層の推進を改めて求めます。
 給与改革による痛みや、次々と変革を求められる大変さはあると思いますが、若手から中堅、ベテランまで、全庁挙げて市長を先頭に頑張っていただきたい。開かれた合意形成、政策形成を進める自治体に変えるために、このチャンス、この流れを生かさなければ、次はもうない、そういう認識で行政運営に当っていただきたいと思います。(後略)

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【2011/01/17 16:44】 | どうなる?市の財政
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